佐賀県内の耕作放棄地は、5,000haを超え、25年前の約2倍となる。有害鳥獣被害も1.4億円(2015年調査)となり、農家の生産意欲をそぎ耕作放棄地の増加の要因となっている。中山間地域の停滞・活力低下を防ぐには、外部支援を含め集落機能強化は不可欠であり、対策支援が遅れると再起の機会を失う集落も沢山あると思う。農村協働力が弱体化しており、集落の広域化や地域づくり団体の設立・協働を通じて非農家を含み集落機能を強化し、少しでも豊かな中山間集落であり続けてもらいたいと心より思います。キーワードは恩返し、平坦部の豊かな生活を守ってくれる中山間の為に、今我々にできることを考えたい。佐賀の中山間地域の課題と要望を整理したい。

—多様な命を守る中山間地域の草刈作業—

中山間地域で生産活動を行うことによって発揮する多面的機能により、平坦部の豊かな生活が守られています。人の命を救うのも中山間地域の生産活動ならば、多くの生き物の命を救うのも又中山間地域の活動から生まれてくるものです。近年こういう説が判明されました。

「耕作は人がこしらえた環境です。だから自然に戻せば、そこにより豊かな自然環境に生まれ変わるとわれがちである。ところが中山間のような小規模水田が各地で放棄され、自然に戻るようになると、メタガやタガメなど、かつて農村でごくふつうに見られた生物が絶滅の恐れがあるほど減少してしまった。水田は放棄すると生物多様性は守れなくなるのである。」特に中山間の裾刈り草地には過去の半自然草地に生息していた多くの希少植物が見られることが明らかとなった.これらのことから,水稲生産のために行われている谷津田を囲む斜面林の周辺の草刈りが,植物群落の多様性を維持していることが判明しています。」中山間地域での最も過酷な作業急傾斜の草刈りが、多様な命を救っています。

私たちは県内で農家2人の神埼市背振集落を支援します。そこには、2,000株のアジサイの植えつけをされ、平坦部からきたお客さんに癒しと安らぎを提供されています。アジサイの見ごろは、田植えなどの農繁期にあたり、手入れ等のお手伝い・放棄地をお借りしての景観作物の植えつけ・管理、草刈り、近隣集落高齢者の買い物支援を行います。